第16回つどい/オリエンテーリング(2002年6月)
今年2回目のつどいが、6月2日(日)に新宿御苑で行われました。内容は、今回初めての企画のオリエンテーリングです。都心にいるとは思えない緑の豊富な場所で、数人のグループに別れて、6つのポイントでクイズ(小学生向け、中高校生向け)にチャレンジしながら約1時間、公園内を散歩しました。
参加者は、小学生3人、中学生2人、高校生5人、ご両親7人、スタッフ15人の合計32人。久しぶりに吃音について話ができて良かったという感想も聞かれました。スタッフとしては、毎回お会いできることは勿論ですが、初めて参加される方にお会いすることも楽しみの一つです。これからも少しずつ参加者の輪が広がり、少しでも多く吃音について語り合う機会を持ちたいと思います。(文責 江東区立南陽小学校ことばの教室 松村玲子)
小川 江理さん(高3)
新宿御苑は初めてだったので、楽しかったです。思ったより緑がたくさんあって落ちつけました。けどカラスがかなりいたのでちょっと怖かった部分もあったけれど、やっぱり来て良かったです。
オリエンテーリングではクイズがさっぱり分からなかったです。話し合いでは、悩みとか話せて皆の意見が聞けてとっても為になりましたー!どもる事と人間関係はつながってるという意見は私もそんな感じ分かるなあと思いました。 私は人付き合いが苦手ですが、つどいに参加した事で前よりオープンな性格になった気がしました。
Y.U さん(中3)
行って第一に思ったのは、緑が多い事と広い事です。大きくて太い木とかがたくさんあって、とてもいい所だと思いました。私は新宿だし、こぢんまりとしていて、なんて言ったらいいか分からないけど、もっと都心です!!って感じの所だと思ったので意外でした。自然が多いっていうのは、こういうのを言うんだなぁと思いました。オリエンテーリングは、少し疲れたけど(やせてたらいいなぁ・・・)。クイズも楽しかったし、久しぶりに運動できたので良かったです。
話し合いは、電話の前に練習をするのか?とか、英語の暗唱テストの事とか、いろいろ話し合いました。久しぶりに吃音の事が話せた&聞けたので良かったです。あと、知ってる人にけっこう会えたのでよかったです。
津田 美代子さん(小2新君のお母さん)
6月2日はお天気もよく、ザリガニ釣りに行こうと子供をさそって、新宿御苑に行ったのでした。自己紹介のジャンケンゲームから息子は、楽しそうで 「好きな漫画はなんですか?」なんて大人には難しい質問をしていました。
オリエンテーリングは、なぞなぞあり、算数パズルありで、やさしいはずなのになかなか答えが出てこなくて、親子してウーンとうなって、御苑を歩き廻り、結構、皆真剣になって面白かったです。自己紹介といい、オリエンテーリングといい、とても良く考えられていて夫婦2人して感心する事しきりでした。
新宿御苑から帰って、息子に感想を聞いたところ、面白かったといいました。いっぱい遊んでもらって、楽しそうでしたから、面白くないわけは無いと思いましたが。
次の日、「どもる人がいっぱいいてどう思った?」と聞いたところ、息子は、強く「いやだ!」と言ったのでです。(とっさに出た言葉なので)何がいやなのか、本人も上手く説明出来ないので私は解りませんでした。ただ、その時の口調が強かったものですから、息子にとっても何か強く感じる事があったのだと思っています。息子に感想文を書くように頼んでもなかなか書いてくれません、2週間過ぎてやっと書いてくれた作文には、自分の言いにくい言葉について、少しですが書いてありました。
新宿御苑のつどいに参加して、良かったと思っています。私達は子供も小さいですし、現在困っている事もありませんので、まだ参加するのは早いかしらと迷いつつ行ったのですが、色々なお話が聞けてとても参考になりました。特に、「家庭で吃音の事をタブーにしないでください」と言われた事が、(それまで、自分がその事をタブーにしていたつもりは無かったのですが・・)考えてみますと、私も子供と「どもる事」について話し合った記憶は無かったからです。学校であった出来事は聞いても、どもる事で嫌なことあった?と聞いた事は無かったからです。
今回、息子に聞いたところ、「1年生の時、隣のクラスの子が僕の話すのをまねした。」と言いましたので、その時どう思った?と聞けました。「いやな気がした。」と言いました。
「それだけ?」 「ウン。」
私たち夫婦と息子は、まだまだこれからです。これからも よろしくお願いします。
関口 綾香(スタッフ) 「つどいに来てみて...」
今回始めて参加させていただきました。天気にも恵まれ、普段はなかなか話す機会がない中高生と話すことができてとても楽しかったです。最初は、「私に何かできることはあるかな?うまくみんなと話せるかな?仲良くできるかな...」などと、緊張と期待で胸がいっぱいでしたが、みなさん温かく迎えてくださって嬉しかったです。私自身、近頃あくせくして少しゆとりが足りない生活を送っていたので、久しぶりにリラックスした、気持ちのいい時間が過ごせました。
今回私が感じたことは、「自分をもっと好きになりたい」ということです。午後の話し合いで、私は高校生グループに入れていただき、主にどういう時に吃りが出てしまうか、困った体験はあるか、将来のことについて話し合いました。私は最初は何を話せば良いかな、と思っていましたが、私がこれまで吃音について考えたことや、悩んだこと、昔と今では吃音についてどう変わったかを伝えたいと思い、少しずつ話していきました。会話は声だけでなく、心と心でするもの、何よりも相手との信頼関係が大切である、ということを改めて学んだ気がします。そして、学校生活での体験や問題などを仲間と話し合い、どう対処していくかを考えることも大切だと思いました。
私は小学生の頃から吃音がありますが、今は「吃ってしまってもよいんだ。話したいことを一生懸命相手に伝えようとすればいいんだ、笑顔で!」と考えています。自分に与えられた多くの出会いのチャンスを、逃したくないから、とそう考えています。またぜひ参加したいです。ありがとうございました!