第25回つどい/サマーキャンプ(2004年8月)
8月7,8日、千葉県九十九里浜飯岡町で開催しました。
小学生1人、中学生3人、高校生以上7人、ご両親5人,スタッフ20人の計36人が参加。スタッフは吃音の大学生,社会人、ことばの教室の先生で、吃音についての話し合い、エンカウンターゲーム、花火大会、スイカ割りなどを行いました。今回、私は小中学生男子3人のいるグループで話し合いましたが、3人共、しっかり自分の吃音と向き合っているなぁーと感じました。当時の私なら、”吃音”という言葉を聞いただけでその場から逃げ出したい気分になっていただろうと思います。ところが3人共、吃音に対する辛い過去を抱えながらも、前向きに吃音と向き合おうとしていて、その点しっかりしているなぁーと思いました。『同じ悩みを持つ同年代の子と悩みを共有できる』―ということが大きいのかなぁと思うと、―私もこの頃につどいに参加できていたらなぁと―、正直羨ましく感じました。(文責;妹尾大樹)
以下、感想文です。
菊地利江さん(中2女子のお母さん)
今年も楽しいサマーキャンプを開催してくださり、ありがとうございました。娘も私も首を長ーーーーくして待っていたキャンプでした。初参加で迎えた昨年のキャンプで、一番びっくりしたのが、マンツーマンの後の娘の笑顔でした。
「お母さん、あれ1時間なんて嘘でしょ。私、10分くらいにしか感じなかった。いっぱい喋れた。」と、飛びついてきました。そんなにも自分から喋ったことがなかったのか。いつも聞き役だったのか。知らなかったと思いました。家では姉や母相手に喋りまくるので(いっぱいどもりながらでも)、外ではそんなに声を出さないなんて思っていませんでした。
家族以外の人とそんなに喋ったことがなかったんですね。今回のマンツーマンは娘と私は同じ部屋の対角線上だったので、よく娘の表情が見えました。あんなに楽しそうに顔を輝かせて語るんだ!と涙が出るほど嬉しかったです。娘の話を引き出してくださる方々にただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
私は最近思うことがあります。近頃の若者は一生懸命生きることはかっこ悪いと思っているのか、ダサいと見られるのが嫌なのか、ダラダラと過ごしている人が多いと思います。会話も「アイツむかつく。」とか「ビミョー」など、語彙も少ないですよね。でも言友会に来る青年たちはなぜあんなに一生懸命なんだろう。真剣なんだろう。色々考えてみました。
まず、一言の重みを感じているからだろうか。スラスラと話せない分、一言一言を大切に発音するからかな。
吃音を通して自分を見つめたり、自問自答したりする機会が多いからかなあ。外に目を向けてばかり、他人と比較してばかりいる若者が多いですよね。でも、吃音の人って内側を見て自分探しをして、悩んだりすることが多いので、結果として真剣に生きているのではないでしょうか。男の子たちを見ていると、大好きな女の子にいい加減な気持ちを持っていないですよね。「女なんてちょっと声をかけて楽しむだけの道具」みたいに思っている子が多い日本において、貴重だと思います。
自分に真剣になるから女の子も大切に考えられるようになってくるのでしょうか。女の私には分かりません。
誰か教えてください。どうして、みんなあんなに一生懸命生き方探しができるのですか?
そりゃあ真剣ですよ。何せ一度しかない人生ですからね。一生懸命生きなきゃ。なんちゃって(;^_^A
まぁでも、このつどいの人は本当に皆、全てにおいて一生懸命です。私も含めて。誰ですか?笑ってるのは?是非またのご参加、お待ちしております。(スタッフ 出村耕平)
伊澤 浩仁(練馬区立大泉小学校ことばの教室)
吃音の事をこんなに真剣に話し合ったのは初めてでした。不思議と疲れはありませんでした。
吃音の事を含め、自分自身と真剣に向き合っている姿にとても感動しました。
親御さんとの事や吃音に対する気持ちなどたくさんの事を語り合えてとても良かったです。今でも葛藤はあるのでしょうが、吃音があるから自分なんだ、吃音があっても主張したいことは主張するんだ、やりたいことはやるんだと、みんな前向きなのにはびっくりしました。将来のビジョンもしっかり持っているのには、感心しました。声優を目指しているという話、自分からアタックして見事彼女を射止めたという話、詩のボクシングの話など心に残った話も多かったです。
自分が、今ことばの教室で関わっている子供達とどう関わっていったらいいか、もう一度考え直して行きたいと思います。
感じた事はたくさんあるのですが、どうもうまくまとまりません。また、皆さんとゆっくり話がしたいと思います。