第24回つどい/6月のつどい(2004年6月)
6月6日(日)に第24回目が行われました。
小学生10人、中学生3人、高校生8人、御両親11人、スタッフ20人の計52人が参加。せっかちな梅雨のため、新宿御苑の、エレガントなバラ園、モネのスイレン画を思わせる大池などをポイントとしたオリエンテーリングは楽しめませんでしたが、小学6年生男子のご家族ご経営のレストラン(西新宿)にお世話になり、お弁当を食べたり、話し合いの時間を持つことができました。
吃音という共通項で出会い、お互い成長し合える仲間です。
人の温かさが、じわーっと伝わり、大きな輪になったように感じました。 (佐藤隆治)
以下、感想文です。
菊池 利江さん(中学2年女子のお母さん) 「点と線」
今回の集いで私は点と線がつながった瞬間を感じました。人類は、手に道具を持ち、火をおこし、脈々と進化し続けました。
発明や工夫が実を結んで言ったわけです。では、吃音はどうだったでしょう。各吃音者は長い間、点でしかなかったのではないでしょうか。
吃音者がいて、ことばの教室の先生方や家族が取り囲み、大学の教授達が研究してくださったりして、少しは歴史があるでしょう。
でも、言友会によって点と点がつながっていきそれが少しずつ線になり、そして私の娘が見事にその線に接合した気がします。
前回の集いのとき、高校生のお母様がおっしゃっていました。
アルバイトを反対する父親に対して「やってみなきゃわからないじゃない。」と言ったと。親は傷つくことを恐れ、挫折感を味あわせたくないあまり、なにも吃音者でありながら「サービス業でバイトしなくても・・・」と止める。
子は前向きに生きていこうとする。でも、それはもしそのお嬢さんが言友会とかかわっていなければ「やってみなきゃわからないじゃない。」と言ったかどうか。
我が娘も先日、友人とこんな会話をしていました。
「6月6日は、どうして都合が悪いの?」 「あのね、私、話すときに言葉がつっかかるの。たぶん、いまも話しながらつっかかってるけど。知ってた?」 「知ってるよ。」 「そういうのを『どもる』っていうんだ。そのどもる人たちが集まって色々話し合いとかするの。それが今回新宿であるの。」
こんな風に自然に友人に語れる娘。特別親しい友でもなく、たまたま部活が同じだという。それを、さらりと話し、さらりと受け答えする。
こんな話、大親友にしかしていなかったのに。小学生の頃、登校を渋った時期がありました。
私は「突っかかる話し方を隠そうとするから学校に行きたくないのよ。思いっきり吃ってみんなに知ってもらった方がさっぱりするんじゃない?」と、言いました。
娘は「お母さんは中年のおばさんだから、神経図太いの!小学生の私には出来ない。」と、そう言っていた娘でした。
言友会に参加して何人かの方がカミングアウトをするのを聞いたからでしょうか。
日本中には点でいる吃音者が無数にいるわけです。その人たちが線につながっていったら立派な線になってゆくことでしょう。
吃音の状態もまちまち、吃音への思いもバラバラ、環境も一人ひとり全く違う中、つながってゆく線。ロマンを感じます。
このちょっぴりつなげていただいた娘をこれからもよろしくお願いします。
関根 章太(スタッフ)
私は、今回初めて、リーダーという重役を任されました。ご協力頂いたスタッフの皆さん、どうもありがとうございました。
つどい当日、初リーダーということもあり、意気揚々と出掛けたまでは良かったのですが、
生憎の雨で用意していたものが半分も出し切れないまま終わってしまい、とても残念でした。
だけど、それにも関わらず多くの参加者が集まってくれて正直驚き、『みんな、私達に会いに来てくれてるんだな・・・』
そう考えるととても嬉しかったです。
つどいを終えて、スタッフとしての自分について考えさせられました。
つどいに参加される方に一つでも多くの事を伝える様にするにはどうしたらいいか。
やはり、参加される以上、みんなに何かを持ち帰って欲しいのです。残念な事に、自分はまだどうすればいいのか、具体的な事は分かりませんが、これからみんなが成長していくのと比例して自分自身も成長していきたいと思っています。
そして、回を重ねる度に素晴らしいつどいが出来上がっていくよう頑張っていきたいです。